こんにちは。
八咲コンサルティングの中西です。

本日は、製造現場の基本とも言われる整理整頓。
その中でも特に整理についてのお話です。

「現場の整理整頓を見れば、その会社の実力が判る」と言われ、どんな工場にでも、壁には「整理整頓」の標語が貼られているくらい定着しています。
しかし、現場をよく見てみると“机の下の古い備品”や“壁ぎわの仕掛在庫”など、誰が見ても要らなさそうなモノが見つかります。
管理監督者は口酸っぱく「整理しなさい」と言っているものの、やることは床に掃き掃除くらいでしょうか。

“整理とは、要る物と要らない物を分けて、要らない物を処分する活動”だとされています。
なので、管理監督者は「要らない物を捨てるように!」と指示を出し、現場担当者は捨てることに力を入れようとします。
しかし、実際は何も変わらないのです。

当たり前のことですが、捨てて良いか分からないものは“一応、置いておく”ので、捨てることに時間を割いても整理が進むことはありません。
極端な話ですが、私は、整理の本質は「判断基準を作ること」だと考えています。

整理したいのであれば“こういった物は捨てても良い=捨てる基準作り”に力を入れるべきでしょう。
それさえ決まってしまえば、捨てる行為自体はそれほど時間がかからないはずです。

 例えば、【物の名称】【未使用期間】【処置権限者】【処置方法】を一覧化して「捨てる基準」としてはいかがでしょう。
現場のスペースが少なければ未使用期間を短く設定したり、廃棄を促進するために処置権限を軽く設定するなど、実態にあった整理活動をコントロールすることができます。