こんにちは。
八咲コンサルティングの中西です。

本日は、5S活動の中では整理整頓の次に位置づけられている“清掃”のお話です。

5S活動をしていると、整理整頓のステップまでは、不要な物がなくなり置き場の明示がなされることで、生産性が高くなってきます。
しかし、清掃のステップに入ったとたん、現場では作業を止めて設備の拭き掃除や床の掃き掃除を始めるのです。

ある企業の社長が「清掃だからって、掃除ばかりしても会社は儲からん」と言っていたことがあります。
この清掃活動が間違っているとは言いませんが、社長の言葉はごもっともだと感じたのを覚えています。

私は清掃の本質は、掃除ではなく“異常の発見”にあると考えています。

例えば、設備を拭きながら油漏れがないかをチェックし、床を掃きながら落下した部品を発見します。
たんなる掃除ではなく異常が起こっていないかを確認することが真の清掃なのです。

大きくとらえると、清掃活動は点検活動です。
もし清掃活動に力を入れるなら点検をしっかりすること。
そして明示した置き場や決めたルールが守られているかを確認させると良いでしょう。

また、清掃活動によって生産性を落とさないために“ながら清掃”の実施をお勧めします。
この活動は、設備の稼働中や物の運搬中など、ちょっとした空き時間を使って清掃を行う活動です。
わざわざ機械や手を止めて清掃せずに、作業中でも常に異常に対する意識をもって業務に従事してもらいたいものですね。