受注型製造業の収益強化
オーダーメイド機械製造業の収益性を高めたい
一台売れれば大きく儲かるが、繁閑差が大きいオーダーメイド機械製造業に見られる課題を紹介します。
こういった業種では、個別お客様のニーズに合わせて都度の見積・設計・製造を行うため、高い付加価値を提供できます。
しかし、見積を間違ったり、クレームが発生するとあっという間に赤字に転落することがあります。
工場稼働も安定しにくく、最終組立ができる職人が育ちにくいのもこの業態の難しいところです。
A社は、年商5億円規模オーダーメイド型の産業機械メーカーでニッチな分野ではあるものの国内トップクラスのブランドを誇っていました。
しかし、近年は廉価な海外製に圧され売上が悪化。案件単価も廉価品に・・・(つづきを読む)
製販組織の一体化
製造と販売の連携を高め、利益を出せる組織を作りたい
製造部門と販売部門のセクショナリズムが強く、結果的に利益が出にくい体質になっている例として、販売会社と子会社化された製造会社の改善事例を紹介します。
本来、製造会社の分離は、製造をひとつの機能として独立させることで成果を明確にし収益意識を高めるのが狙いとなります。
しかし、そのバランスが崩れると製造会社は「とりあえず言われた物だけを作れば良い」「売れないのは販売部門の営業力が弱いからだ」といった受け身の組織風土になり、販売会社も「販売会社の利益を考えれば製造会社から仕入れない方が良い」といった考えを持ち始めます。
A社は、食品販売店の系列工場で自社店舗向け商品の開発、製造を中心に生産高10億円程度の規模で工場運営を行っていました。
しかし、市場ニーズの変化によってオリジナル自社製品のニーズは徐々に減って・・・(つづきを読む)
多拠点工場の管理
多拠点工場を連携して利益を伸ばしたい
多拠点工場を持っているメーカーに見られる課題を紹介します。
多拠点で工場を持つことによって、災害など万一の問題が発生した場合でも供給者としての責任が果たせたり、生産能力を大幅に拡大することができます。
その一方で、物理的な距離の遠さから管理が十分にできなかったり、マネジメント人材が各拠点に拡散してしまい組織としての弱くなってしまうことがあります。
A社は、機能性材料のメーカーで売上高は40億円程度。国内には3箇所の製造拠点を有していました。
長年に渡って現場改善活動に取り組んできたものの、近年は停滞感もあり・・・(つづきを読む)