こんにちは。
八咲コンサルティングの松田です。
前回の「現場監督者としての心得と仕事の進め方(2)」では、『現場監督者の仕事の進め方』についてお話ししました。
今回は、『職場でのコミュニケーション』についてお話したいと思います。

皆様はコミュニケーションのことを単純に「上司や部下が仲良くして、職場を明るくすること」だと捉えていませんか?
もちろん、明るい職場は大切ですが、現場監督者にとって必要なコミュニケーションとは「(1)上司からの期待を確実に理解する事と、(2)司令塔となって確実に部下へ指示する事」を指しています。
その上で、(3)職場のモチベーションを維持・向上させる事で、風通しの良い明るく規律正しい職場が生まれてくるのです。

(1)上司から期待されていること
では、上司が現場監督者に期待していることとは何でしょうか。
それは、1)生産計画・納期を遵守する、2)工程内の品質を保証する、3)安全性を確保する、4)工程・作業の改善を推進する、5)6Sを徹底する、6)作業者のやる気を引き出す、7)問題をタイムリーに報告するといったことが挙げられます。
そして、現場でおこった問題に対して責任を持って解決・改善していくことが求められているのです。

(2)現場監督は現場の司令塔
さて、現場監督者は、上司からの期待を受け、責任を持って自工程の運営を行うなかで、どういった振る舞いが必要でしょうか。
サッカーでは、試合が始まるとピッチ外にいる監督に代わり、試合の流れを掴み、メンバーへ細かい指示をする役割の選手を司令塔と呼んでいます。
現場監督者は、まさしく現場の司令塔として、現場で起こる事をその瞬間でキャッチし、適切な行動を起こすべく指示を出す必要があるのです。現場パトロールや作業者からの報告、あんどん等の信号を通じて、しっかりと現場の状況を把握しておきましょう。

(3)職場のモチベーション維持・向上
さいごに、職場のモチベーション維持・向上させるためには、誰もが正直にものが言える明るい職場づくりが必須です。
皆様の職場で「お前の責任だっ!」と怒りつけるようなことは起こっていませんか?
事実を正直に報告したにも関わらず、現場監督者が一方的に怒ってしまうと、事実を隠蔽し問題を解決できない職場になってしまいます。
現場監督者は、作業者が問題を起こしても一方的に怒らないことを徹底し、作業者を責めるのではなく、協力して問題の再発防止に取り組みましょう。
そういったアプローチは、職場が驚くほど明るくなり、正直にものが言える雰囲気をつくることができるはずです。

いかがでしたでしょうか。現場監督者として上司や部下と適切なコミュニケーションを図り、今まで以上に明るい職場を目指していただければと思います。

次回は、『生産性向上につなげる、改善活動の推進のポイント』についてお話します。