こんにちは。
八咲コンサルティングの沖島です。
専門分野はマネージメント。その対象はヒト・モノ・カネと情報の4つです。
「収益改善は部門間連携で取り組みを」をモットーに営業利益率のアップを
支援していきますのでよろしくお願いします。
今回は「付加価値」についてです。
みなさん「付加価値の高い製品を開発しよう」と、よく耳にされると思いますが、
付加価値とは、企業が事業活動を通じて自社の経営資源を使って新たに生み出した
価値のことで、その額の求め方は売上高から外部購入費用(材料費、買入部品費、
外注加工費、運送費など)を差し引いて算出できます。
一口にメーカーと言っても産業により外部購入費用の比率がかなり異なります。
外部購入費用の比率が高い会社は材料の値上げが、付加価値額を下げる大きな要因
となります。例えば、材料費の値上げを5%要求された場合、材料比率が70%の会社は
売上総利益を3.5%失うことになりますので、常に仕入先とコミュニケーションを図り
値上げを抑える方策を協議するか、複数購買による仕入れ形態の見直しの検討、代替え
できる素材開発を進めるなど、外的環境で大幅に付加価値を失わないことに注力する
必要があります。
また、付加価値は製品群ごとに違いがありますので、総付加価値だけでなく製品群別に貢献が
高いモノから貢献が低いものまで、その構成比率と金額を知っておく必要があります。
付加価値貢献の高い製品群はその販売を維持・拡大するための方策を見定め、貢献の低い製品群
については、受注を増やし生産量をアップする可能性・設計変更による外部購入費の低減・
生産設備導入による工数低減が可能なのかを検討してください。
特に、その貢献の低い製品群の販売動向が全体の売上高に大きく影響するのであれば、経営陣を
巻き込んだ体制で付加価値の確保に取り組む必要があります。
製品群別の付加価値分析から、付加価値を高めるために各部門はなにをすべきなのかを考えたとき
新たな課題が見えてくるかも知れません。