近畿経済産業局・近畿財務局 認定経営革新等支援機関(ID 106227000712)

多拠点工場の管理

多拠点工場を管理して利益を伸ばしたい

課題認識

多拠点工場を持っているメーカーに見られる課題を紹介します。
多拠点で工場を持つことによって、災害など万一の問題が発生した場合でも供給者としての責任が果たせたり、生産能力を大幅に拡大することができます。
その一方で、物理的な距離の遠さから管理が十分にできなかったり、マネジメント人材が各拠点に拡散してしまい組織としての弱くなってしまうことがあります。

A社状況

A社は、機能性材料のメーカーで売上高は40億円程度。国内には3箇所の製造拠点を有していました。
長年に渡って現場改善活動に取り組んできたものの、近年は停滞感もあり、なんとか各工場を活性化できないかと本社からの相談があったものです。
診断を行ってみると、3工場のマネジメント力には大きな差が出ており、工場長の方針を色濃く反映したものになっていました。また、各工場で行われていた改善活動は5年間やり方が変わらず、形式化&マンネリ化した状態に陥っていました。

ソリューション

そこで「変化!」をキーワードにして、“全社目標の必達”“管理指標、用語の統一”“工場連携強化”をテーマに2年間かけて組織改革を実施しました。 具体的には、
・ 社長方針、目標に基づいた目標管理制度の整備
・ 稼働率や歩留まり率といった生産性指標の統一
・ 管理帳票、品質用語、品質マニュアルの統一
・ 5Sや技術、品質に関する工場間相互チェック
などに取り組みました。
こういった取り組みを通じて、経営目標の実現に向けて各工場がお互いの工場成績を比較しながら切磋琢磨するようになりました。
また、生産性指標が整備されたことによって問題点が見える化され、社長方針にそったマネジメントができる体制が整いました。
今後、人事交流や技術交流も容易になり全社として活性化した組織の醸成が期待できます。

取り組みポイント

こういった多拠点工場では、各工場の独立性を確保しつつ、横連携をいかに強めるかが重要です。
全社目標の必達徹底による収益意識の啓発と管理指標や用語の定義を統一することによる共通文化作りが多拠点工場を活性化させるためのポイントです。

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